2回目の裁判は,平成24年2月8日(水曜日) 午後1時20分からです。

平成23年(ワ)第854号

損害賠償請求事件

原 告  金 丸  ●● 
被 告  第一生命保険株式会社 
    準備書面(原告第1)

                 平成23年12月13日

宮崎地方裁判所
 民事第1部1係 御中

                原告訴訟代理人
                 弁護士 ●●●


1 本件は、平成12年3月1日に、それまで原告が被告との間で締結していた生命保険契約「リードU」が「堂々人生・らぶ」へ転換された結果になっていることについての転換は、

被告が原告に無断で行ったもので、転換契約は無効であり、かつ無断で転換契約を行ったことは、債務不履行にあたるとして、原告が被告に損害賠償を請求しているものである。

 「堂々人生・らぶ」へ転換が、原告に無断になされたと考える理由については、訴状でも述べたが、ここでは、この点につき、より詳しく主張する。

2 申込書(甲4号証)が原告に無断で作成されていること

(1)本来、生命保険契約の申込書は、申込者が作成すべきものであり、申込書(甲4号証)の左上部分に上下に接して存する、保険契約者の署名押印欄と、被保険者の署名押印欄には、それぞれ、保険契約者と被保険者本人が直筆で署名し、押印すべきものとされている。

   なお、この欄に記載された保険契約者の署名及び押印と、被保険者の署名及び押印は、そのすぐ右にある死亡保険金受取人の氏名欄の記載、及びすぐ下の通信先の住所と氏名の記載の部分とともに一体としてコピーされて、生命保険証券に記載されるようにされており、生命保険証券(甲1号証)の2枚目の下部分にコピーされたものが存する。

(2)ところが、申込書(甲4号証)のこの部分の署名の筆跡は、
原告の筆跡ではなく、おそらく被告の従業員の誰かが、原告の筆跡に似せて書いたものと思われる。

実際に、原告の記憶としても、この様な署名押印をした記憶がない。このことから、申込書が無断で作成されたことが窺える。

   申込書の署名の筆跡が原告の筆跡と異なる点については、原告自身が見ると直ちにわかるが、筆跡鑑定の専門家にも見てもらったことがあり、明らかに異なる旨の口頭での鑑定を得ている。

「保険契約者」、「被保険者」の欄の署名は原告の筆跡にかなり似せて記載されているが、死亡保険金受取人欄の筆跡では、金丸の「丸」の字が異なり、「通信先」欄になると、金丸の「丸」の字は、別人の筆跡であることがかなり明らかである。

平成21年8月末頃ころ、原告が被告に対して、この点を指摘したところ、被告は、これに対し「取扱者から金丸良孝ご本人から署名をいただいたと報告を受けています」と回答し(甲9号証)、原告本人の署名であると主張している。

(3)また、押印されている印鑑も原告が所持しているものではない。
原告が当時所持して使用していた印鑑は、承諾書(甲8号証)の中に押印された上で二重斜線で削除されているもので、文字を囲んだ丸い枠線の左側部分が欠けているものである。

   原告が、被告に対して、この点を指摘したところ、「印鑑は金丸様がお持ちの印鑑が欠けていたのでお申込みの際●●(外交員)が買ってさしあげたものです。」と回答している。

   原告の妻が、被告の従業員の●●から、申込書(甲4号証)に押印されている印鑑をもらったことがある。その時期ははっきり記憶していないが、この時より数か月あるいは数年後のことである。

(4)さらに、申込書(甲4号証)の通信先の住所、氏名欄の記載も、原告の筆跡ではないし、原告が記載した記憶もなく、被告の従業員の誰かが、原告に無断で作成したものである。   
そこに記載された「●●1丁目37−18」なる住所は、原告が20年前に住んでいた住所であり、

原告が自分で記載したのであれば、このような間違いをすることは考えられない。被告の従業員の誰かが原告に無断で申込書を作成したので、このような間違いが発生したと思われる。


2 「被保険者の妻・子に関する告知書」(甲5号証)も、原告に無断で作成されていること

(1)「被保険者の妻・子に関する告知書」(甲5号証)の左上部分にある「主契約の被保険者(自署)」という欄も、主契約の被保険者自身(原告)が自署し押印すべきものとされている。

(2)ところが、この「金丸 ●●」の署名の筆跡も原告のものではない。原告はこの書類に署名、押印した記憶がない。
被告は、この点についても、「取扱者から金丸●●ご本人から署名をいただいたと報告を受けています」と回答し(甲9号証)、原告本人の署名であると主張している。

(3)この書類の中の、上記署名押印欄の下の部分にある、「被保険者と同一戸籍の満20歳未満の子」の氏名、生年月日欄に書かれた直筆の文字も、原告の筆跡ではなく、原告は、これらを記載した記憶がない。

   なお、4番目に記載されている金丸●●(四男)の生年月日は、本当は昭和●●年4月●日であるが、月日の部分が「9月●●日」と誤って記載されている。


3 「保険証券再発行請求書」(甲6号証)も、原告に無断で作成されていること

(1)「保険証券再発行請求書」(甲6号証)の、「契約者」欄等の署名、押印も契約者(原告)自身がなすべきもととされている。

(2)ところが、3つの欄の署名は全て、原告のものではなく、原告の筆跡に似せて記載されたものである。
押印についても、上記、申込書(甲4号証)、「被保険者の妻・子に関する告知書」(甲5号証)の場合と同様、当時、原告が所持していた印鑑によるものではない。原告は、このような署名押印をした記憶もない。

(3)また、原告の住所の記載も原告の筆跡ではないし、申込書(甲4号証)の場合と同様、そこに記載された「●●1丁目37−18」なる住所は、原告が20年前に住んでいた住所であり、原告が自分で記載したのであれば、このような間違いをすることは考えられない。

被告の従業員の誰かが原告に無断で申込書を作成したので、このような間違いが発生したと思われる。

(4)そもそも、保険証券(ここでは、「リードU」の保険証券と思われ)を原告が紛失したということもなく、再発行申請の話がなされたこともない。何のために、このような書類が作成されたかについても、原告はわからない。

4 承諾書(甲8号証)について  

原告は、当時、承諾書(甲8号証)に署名押印した記憶はないが、この署名は、原告の筆跡であり、署名したのではないかと考えられる。


以上・・全文です。


コメント
2回目の裁判は
平成24年2月8日(水曜日) 午後1時20分からです。

2回目も、1回目同様、簡単に、何もすることも無い感じで、終わるそうです。

第一生命の答弁書を、あらゆる角度から徹底的に検証をしたいと思います。

生命保険会社と裁判をします。

訴状
訴 状

平成23年11月1日

宮崎地方裁判所 御中
原告訴訟代理人弁護士 ●● 

〒880−●● 宮崎市●●●丁目38−6
原告  金丸良孝

〒880−●● 宮崎市●●
弁護士法人●●法律事務所(送達場所)
上記訴訟代理人弁護士  ●●
電 話 ●●
FAX ●●

〒100−0006 東京都千代田区有楽町一丁目13番1号
 被   告  第一生命保険株式会
被告代表者代表取締役  渡邉光一郎
    
損害賠償請求事件 
訴訟物の価額     金554万2093円
貼用印紙額      金3万4000円


第1 請求の趣旨
1 被告は、原告に対し、金554万2093円及びこれに対する本訴状送達の日から完済まで年5パーセントの割合による金員を支払え。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
 との判決及び第1項についての仮執行宣言を求める。
 
第2 請求の原因
一 被告は国内有数の生命保険会社であり、原告はその保険契約者であった者である。
  原告は、昭和56年以来、次のように、被告との間で生命保険契約を締結し、保険に加入してきた。なお、②と③の間に、さらに別の契約が存した可能性もあるが、記録がないため不明である。

  なお、これらの生命保険契約については、いわゆる転換制度を利用して行ってきた。原告の認識としては、「第一生命の生命保険」に加入してきたという程度のものであって、以下の保険契約の名称を認識していたわけではなく、後期のとおり、平成21年6月頃以降に、本件トラブルが発生した後に原告が関係書類に目を通して、初めて、それぞれの保険契約の名称や内容について知ったものである。

①昭和56年10月1日契約
  名称:「特別終生安泰保険」
概要:定期特約付き終身保険

②昭和63年10月11日契約
  名称:「リード21」
概要:定期特約付き終身保険

(新たに書類が見つかったので追加します。追加日・平成23年12月19日)
平成4年8月1日
  名称:「リード21」
概要:定期保険特約付終身保険(S62)
保険料・・30188円

③平成9年7月1日契約
  名称:「リードU」
  概要:利差配当付き終身保険

④平成12年3月1日契約
  名称:「堂々人生・らぶ」
  概要:5年ごと利差配当付更新型終身移行保険
     10年満期

二 「堂々人生・らぶ」への転換とその後の事実経過
  1 平成12年2月頃、上記③の「リードU」の契約が継続していたが、被告の宮崎営業所担当者の中●●子(以下、「中●」という)が自宅に来て、原告とその妻の両名に対し、「今度、内容は今までとは変わらず、病気になったら保険料が免除になる特約ができたので、これに入りませんか。」という話しがあった。パンフや保険契約の設計書のようなものは持参せず、ただ、口頭だけのものであった。
    
原告は、病気になった場合、保険料が免除になるのはいいことだと考え、その場で承諾した。こうして、原告としては、「堂々人生・らぶ」の内容説明が全くなかったため、前記③の「リードU」に、病気になった場合、保険料が無料になる特約が付加されたものと理解していた。

以下・・省略